Libray [03] 1990〜1995

『アジアラーメン紀行』
(徳間文庫。1990)
●「全アジア麺類大全」をベースに、新たに書き直した本。カレーの場合はその文化誌まで色々な本に書いているけど、麺類のアジアでの共通 項、及び、違いについて等々の文化史的な話はこの本に。カレーの時は日本の近代化というテーマが背景にあったのだけど、こちら、麺の話への興味は、「脱亜入欧」だったり、「アジアは一つ」だったりのアジア観、あるいは日本とアジアの関わりについての考察を、麺というアジアに共通 の食品からしてみたい、と思って始めた話であります。


『森枝卓士のラーメン三昧』
(雄鶏社。1991)
●こちらは、その実作版。アジア中の麺類を実際に作ってみようというコンセプト。どうも、カレーは作ってみようと思っても、ラーメンは食べに行くもの、という感覚があるためか、カレー三昧ほどには売れないけど、面 白いのですけどねえ、麺作りも。


『森枝卓士の酒肴三昧』
(雄鶏社。1992)
●世界中で集めた、酒の肴の作り方。と表面的には見える本でありますが、そして、そういう感覚でとらえてもらってもいいのですけど、本人としては料理の構造論、あるいは料理入門の発想術として作ったもの。三昧シリーズでは、実は一番力も入り、面 白い本が作れたと思っているのですが、販売については一番売れませんでした。面 白いのに……。


『世界のインスタント食品』
(徳間文庫。1993)
●家庭料理というものが、崩壊しつつある現在、それよりも、インスタント食品に、それぞれの文化の違いみたいなものが、現れるのではないかと、執拗に、世界中のインスタント食品を食べ歩き、考察を重ねた本。といっても、もちろん、そんなに堅苦しいものじゃありません。食の雑誌、DANCYUに連載したものを本にまとめたもの。食品会社、あるいは食関係のビジネスの方々には是非とも読んでいただきたい本。


『味覚の探究』
(河出書房新社1995、中公文庫1999)
●そもそも、美味しいとは何なのだ?というテーマと真正面からぶつかろうではないかと、悪戦苦闘した結果 の本。味覚の生理学から作家は味をどう表現するか、から、サルの味覚、有機栽培はホントに美味しいか等々。  最初は岩波書店の雑誌、「世界」に連載し、単行本化の際、大幅に加筆。さらに、文庫化に際して、また、大幅加筆。何年かごとに、ずっと書き改め新しい本を書いていかなければいけないかなあと思っているテーマだけど、ともあれ、これまでの考察の結果 、です。


 


『世界のお菓子紀行』
(ちくま文庫1995)
●お菓子ほど、「なくてはならない」という食の世界から遠いものはないのではないか。ということは、だからこそ、文化としての食というものが一番表象されるのではあるまいか。そう考えて、世界中でお菓子を食べ、作るところを見て回り……さて、お菓子って、何だ?という本。前記、「味覚の探求」同様、文化としての食とはなにかを考える意味では面 白いテーマだと思っています。ホントは酒の方が好きな私ですが(というのもホントはナンセンスなのだという詳しい説明はこの本に)。



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